FFCCEoT座談会

< ほわいとでぇ 編>
その弐


  





「とにかく!
 それはまずいって!」








「いいから、持っとけよ。
 ぜったい役に立つから」








「……騒がしいと思ったが、
 なんだ、二人だけか?」








「あ、 セン!」









「なんだ、センか」









「てっきり四、五人はいるかと思ったのだが……。
  どうかしたのか?」








「それは、その……」









「それがな、
 かくかくしかじか」








「……ふむ。
 シェルロッタへの礼の品、か」








「オレとしては、
 やっぱマタタビがいいと思うんだけどな」








「セ……センは何か、
 プレゼントにいいモノ、思いつかない?」








「むっ……、
 うん……そうだな……あー、」








「おいおいコウスイ、
 そんなん聞いてても、センじゃ無理だろ」








「――なっ!」









「キャラを考えろよ、キャラを。
 女の子への気の利いたプレゼントが、
 ぽろっと思いつくような男か? このセン=シュウキが」







「ぐっ……、それは」









「あー、えー、それはー……」









「ま、まて!
 確かに、シラ・ハの言うことにも一理あるが、
 シェルロッタの欲しいモノなら、自分にも
 心当たりがある」






「え!?」









「ほー、
 そりゃ、なんだ?」








「……この前、自分が鍛錬中、近くに彼女たちがいてな。
 その時、小耳にはさんだのだが――」








* 数日前 *


「……いやー、
 いい天気だねー」








「……そうですねー」









「……うむ」









「こうも、ぽかぽかいいお天気だと、
 もうずーーーと、寝転がっていたいよねー」








「あ、思います、思いますー。
 草の上で、ごろごろ〜、ごろごろ〜、
 って一日中転がっていたくなりますー」







「……それもいいが、私としては」









「?」









「?」









「こう、新品の布団が欲しいな。
 ふかふかのそれを地面に敷いて、
 その上に、飛び込んでみたくはないか?







「ふわぁ……、
 いいですいいです、カノコもお布団欲しいです!」








「いいよねー、
 ふかふかで、ぽかぽかー」








「ぽかぽかで、ふかふかですー」









「……ふふ」









「あ! そうだ!
 ねえねえシェルロッタ」








「ん?
 なんだ?」








「このあいだの続き、
 今話してよ」








「? このあいだの、ってなんですか?」









「……ああ、あれか。
 コウスイがいくつまで、
 おねしょが治らなかったか、という話か」







「うん、それそれ!」









「ふむ、どこまで話したか……ああ、あれだ。
 ちょうどあの日は、私が家を留守にするのでな、
 代わりにイリーナに……」










「わー!わー!わー!わー!」









「……で?
 イリーナお姉さんがどうしたのよ?」








「……さすがに、
 これ以上盗み聞きするわけにはいかないのでな。
 場所を変えたので、後は聞いていない」







「はぁ……はぁ……良かった……」









「いや、よかないだろ。
 シャク・シィやカノには全部聞かれてるぞ、たぶん」









「ああっ!?」









「ま、それはおいといて。
 おい、セン」








「……なんだ?」









「てめぇ、手持ちのらーけいくすくんと、
 ねお・らーけいくすくん。
 全部没収だ、没収ーーとっ!」







「何の話だ、なんの!?」









「布団って何だよ、布団って!?
 本人が欲しがってたって、それはその時だけだろうが!?」








「ぐっ……、いや、
 だが事実は事実なわけであって……」








「あ、ほら、最近、うちのお布団も古くなってきたし、
 買ってあげたらきっと喜ぶんじゃないかな……」








「じゃあ、なにかコウスイ?
 プレゼントは布団で決まりなのか?」








「うっ……それは……」









「……」









「……」









「ま、マタタビよりはいいかと……」









「馬鹿野郎っ!
 それでも主人公かっ!?」








「えええええっっっ!?」









「にゃんこにマタタビってのはなぁ、
 にゃんこにマタタビってのはなぁ!
 男のロマンなんだよぉっ!!」






「……知りません……」









「……お前は、
 本当に救いようがないな」








   





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